6・21沖縄集会に70人をこえる参加
作者 けしば誠一・新城せつこ   
2008/07/07 月曜日 19:54:24 JST

 2005年の大田昌秀さんの講演会をきっかけにしてはじまった杉並・沖縄集会の第6回目が6月21日、杉並産業商工会館で開催されました。

 会の冒頭に、新城せつこから昨年の6月14日に旅立たれた高田普次夫さんの遺志に応える取り組みが訴えられ、高田さんに全員で黙とうを捧げました。
 今回は、4回目まで一緒にやってきた沖縄の仲間たちが再び一堂に会することができました。また呼びかけ人として新たに30歳の浦添市出身の友利さんが加わったことも希望が湧くものとなりました。集会参加は70人をこえ、辺野古と高江へのカンパは53000円余が寄せられました。賛同金と合わせ、上江田千代さんが「慰霊の日」で帰省されることに合わせて、辺野古・高江にそれぞれ5万円のカンパを持っていくことができました。ご協力いただいた皆さんに、心から感謝申し上げます。

 呼びかけ人の一人、交通運輸産業に働く山内勝規さん(読谷村出身)が開会のあいさつをおこないました。公共交通運輸産業は、民営化や分社化で労働条件を切り下げ、働く者たちの犠牲のうえに利益を生み出しています。そこには本土在住の沖縄出身者が多く働き、ストライキや団体交渉、地労委闘争や裁判闘争などで権利をまもるたたかいの先頭にたっていることが紹介されました。

 高嶋伸欣さんの講演は、16ページの資料に沿って新聞報道では知ることのできない興味深い情報がわかりやすく語られました。冒頭で高嶋さんは、区立松庵小学校、宮前中学から都立西高校を卒業したがこれまで同窓会に出ていなかったこと、近々杉並にもどって杉並で活動することになるだろうと切り出し、満場が沸きました。
 続いて、昨年9・29の県民大会は、その下支えを県の教職員労働組合などが行い、県教育委員会が取り組みを大々的に行ったことが報告されました。驚いたのは県教育長が校長会を開催し、校長の県民大会参加と、現場の教師が大会に参加しやすい条件をつくるよう指示したことです。24万枚のチラシが担任の教員から子どもを通じて保護者に配られたことが報告され、11万人の県民大会が実現できた理由の一端がわかりました。 高嶋さんは、「県議会選挙の話題は後期高齢者問題があったが、野党逆転の根底には教科書検定問題がある。県民の意識は、県民大会決議通り、『軍の命令を文部科学省に認めさせたうえで、さらに文科省に謝罪させない限りは県民は納得しない』ということにある、9月29日の県民大会の熱気は衰えていない」と語りました。
 そして、レジュメの末尾では「杉並の出番ですよ」として、来年教科書採択に向けての取り組みの重大さが記されていました。ここでは扶桑社と「つくる会」との内紛にあたり、安倍首相の口利きでフジテレビが3億円を投資し、別の子会社「育鵬社」をつくり教科書を出すことになったという経過が明らかにされました。高嶋さんは、このように現役の総理大臣が特定教科書に関わっていること、政治関与が行われた不適切な教科書であるという重大な問題を指摘して、杉並で頑張って欲しいと語りました。早速、翌日の文教委員会で、けしば議員がこの資料を使い、「つくる会」教科書の撤回を求め教育委員会を追及しました。(高嶋さんの講演は別途、詳しく掲載します。お待ちください。)
 集会には、山内徳信参議院議員のメッセージが紹介され、辺野古(注1)、高江(注2)のビデオに多くの人々が身を乗り出して見入りました。参加者から「辺野古のことは知っていたが、高江のビデオは初めて見た。すごい闘いをやっている、感動しました。応援しなければならない」という感想が何人も寄せられました。
 そして、何より大きな拍手が上がったのは、18歳の新垣あやねさんの宣言文の朗読でした。次の世代に戦争のない・基地のない沖縄を継いでいくために、これからも頑張りたいと改めて決意を新たにしました。
 今回は、昨年の呼びかけ人であった上原成信さんが「慰霊の日」に帰省され、「参加出来ない」理由から賛同のご協力をいただきました。土曜日という設定で、仕事でこれない人たちも多くいました。反省にし今後に生かしたいと思います。皆さんのご尽力・ご協力に重ねて感謝申し上げます。
(注1)辺野古:名護の東海岸にある小さな部落。普天間基地の移転先として基地建設が強行されようとしている辺野古・大浦湾は、絶滅危惧種のジュゴンがたびたび訪れ、巨大なサンゴ群のある豊かな海です。基地建設をはばむための座り込みや、海上でのとりくみが行われています。
(注2)東村高江:高江は約160人が暮らすヤンバルの小さな集落。やんばるは沖縄の水源地であり、ヤンバルクイナの生息するところです。現在も人々の頭上すれすれを米軍ヘリの訓練が強行されています。新型機オスプレイを配備するためのヘリパッド(ヘリコプター着陸帯)6つを作る工事が始まり、これをやめさせるためのの座り込みが行われています。

 5月15日~18日の沖縄行動に参加をされた和田さんはその感想と報告を語ってくださいました。
 南部戦跡・ひめゆり学徒の体験の話や、アジア・沖縄から基地をなくす連帯集会への合流、佐喜真美術館、辺野古・高江への激励行動、知花昌一さんの案内で読谷村・チビチリガマ・シムクガマ・「ゾウの檻」の見学、最終日の県民大会など充実した内容が報告されました。
 和田さんは話の中で、「中でも貴重な体験は、チビチリガマの中に入ることができたことです。頭がぶつからないように腰をかがめてはいった奥には、『集団自決』(集団強制死)で亡くなられた方のお骨や入れ歯がありました。そこで行われたであろう地獄絵図が頭に浮かび、胸がつまされる思いでした。」とし、すぐ近くの1000人を超える命が助かったシムクガマと、多くの犠牲者をだしたチビチリガマの違いから「皇民化教育の恐ろしさを」知り、また「これは現在も続いていることであり、問題は沖縄だけでなく、日本、アジア、世界の問題であると感じました。」と語りました。
 言葉の最後に、「深刻な話ばかりでなく、行動を共にした仲間たちとオリオンビールと沖縄の料理をおいしくいただき、交流を深めたと」との閉めに、会場はどっとわきました。

 東京における「日の丸・君が代」強制反対の闘いから、都教委包囲ネットの渡部さん。この春、根津公子さんの解雇を許さない闘いを首都決戦として闘い、根津さんを解雇をさせなかったことが流れをかえていると報告されました。これまで、処分の乱発に教職員や保護者多くの市民が抵抗闘争に取り組んできたこと、都教委が研修センターに送った増田都子さんの個人情報を3名の右翼都議に流した問題について、最高裁で都教委の損害賠償が確定したこと、また、三鷹高校の校長が都教委の「職員会議での採決禁止」という通知に抗議し、公開討論会を申し出ていることなど、石原都政下の都教育委員会が追い詰められている現状が語られました。
 そして、渡部さんは、8月29日15時に予定している都教委を包囲する行動への参加をよびかけ、「石原を打つ闘いは、教科書問題や沖縄問題に大きく影響すると考えます」と言葉を結びました。

 松庵に住む水谷和子さんは、築地市場の移転と東京オリンピック反対の取り組みが訴えられました。(詳細は後日)6月12日(日曜)に予定される築地1万人デモにご参加を。

 高嶋さんの講演と激励に応え、教科書採択の撤回と来年への誓いを述べるけしば議員。「明日の文教委員会は、今日の資料を生かし、扶桑社歴史教科書の撤回をせまります」と力強く発言。

 宣言文を朗読する新垣あやねさん。ひとことひとことをかみしめるように読み上げる姿に胸が熱くなりました。

 集会のまとめは上江田千代さん。
「6月20日の昨日、私の目の前で父が日本軍に射殺されました。」と、昨日のことのように千代さんの戦争体験から話がはじまりました。戦争体験の証言の重さに全員が聞き入りました。千代さんは、教育の大切さを強く語り、いかなる戦争も絶対に許してはならないとまとめました。そして「高嶋さんを、他人とは思えない気持で今回も迎えました」と、朗らかに教科書問題で先頭に立つ高嶋さんにエールをおくりました。
 「明日は、『慰霊の日』で帰ります。カンパは確かに辺野古と高江に届けます」と会をまとめました。

 集会後、沖縄居酒屋「グルクン」での交流会。20人が参加をし、ビールで会の成功を祝いました。
 高嶋さんのお話は、質問されるとたくさんの引出しから、豊かな情報と内容が泉のように湧いてきます。こちらでも「講演の続き」となり、大変お疲れのところ、ありがとうございました。

 
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