9月18日(木)本会議報告
2008/09/21 日曜日 00:54:03 JST

(1)来年「つくる会」教科書採択のための教育委員人事をストップ

 すでに報告したように、この日当初予定されていた教育員の人事案は、16日本会議終了後、取り下げを決定し、翌朝議会事務局長から報告されました。山田区長が任期中の来年再び「つくる会」教科書の採択をねらって準備された人事は、ひとまず止めることができました。しかし、前回「つくる会」教科書に反対した丸田頼一委員長を再任しないため、9月末には任期切れで教育委員会は一人空席になります。
 次回本会議は、10月10日第4回定例会の最終日です。山田区長はこの日までに、新たな人事を準備して再提案してくるに違いありません。保護者代表という条件から、本来は山田区長と同質の思想を持つ人物を選ぶのではなく、法の趣旨からこどもの権利を尊重する人物を選任すべきなのです。今回の区長の失態を深く反省し、誰もが納得する教育委員を選任するよう強く求めて行きます。
 


(2)報告第10号 区長の給料の特例に関する条例の報告及び承認について

 報告第10号は、6月に起こった杉並第10小学校児童の天窓転落死亡事件に対して、8月6日、山田区長の月給2分の1を一ヶ月減給した専決処分が適切なものであるかどうかの承認を求めるものです。以下の6点を質問し、反対意見を述べました。

●質問項目

ⅰ、事故の原因や責任を調査中の8月6日に、区長の減給を専決処分したのは、パフォーマンスではないのか。

ⅱ、減給を月給の2分の一とした理由、根拠は何か。

ⅲ、調査報告書が出て、原因や事故の責任が解明されてから考えるべきではなかったのか。

ⅳ、7年前都立富士高校で起きた全く同様の事件に関し、都教委からの報告があれば、事故は防ぐことができた。区長は、都教委の責任を問うべき。

ⅴ、「屋上は児童が立ち入らない」という、重要な情報が引き継がれていなかった施設管理責任者の責任が明らかになったが、学校設置者としての区長の責任はどう果たすのか。

ⅵ、報告書では、当該教員が授業計画や週案、事前に下見などしなかった責任が言及されている。「刑事責任が問われ警察が捜査中」とのこと。経過をみると、責任を個人に課すべきことではないが、区長の判断を求める。

●以上の質問に、区長は「区長としての深い反省と責任を痛感したため」と答えながら、自分が全責任を負うとは答えませんでした。また法的責任は警察の捜査に委ねると、当該教員に法的責任を押し付け、その結果処分や失職に追いやる考えであることも分かりました。やはり、自分の対する減給は、自己宣伝のためのパフォーマンスでしかなかったのです。

●議案第10号に対する反対意見

 報告第10号区長の給料の減額処分の報告と承認に関し、以下の利用で反対いたします。
 質疑の中で、区長がなぜ1ヶ月の給料の半額を減額したのか理由は明らかになりませんでした。もし深く責任を痛感し反省のためというなら、わざわざマスコミに知らせる必要はありません。明らかに区長のおとくいのパフォーマンスであります。しかも一切は自分の責任だと言い切ってはいません。
 今回の件では被害者の気持ちを口実に、警察は刑事責任をねらっています。 調査報告書では校長がひきつがなかった結果であることが明らかでありながら、当該教員に週案(注1)などの事前の報告や下見がなかったことを指摘しています。都教委の処分に道をひらく口実を与えています。
 仮に週案を出して下見を行っていたら、この事故が避けられたわけではありません。現場の教員の独自の力でどうにもならなかった事件です。区長のパフォーマンスは、多くの区民に区長の責任はその程度であることとして印象付けています。後は、当該の職員に責任を負わせることになりかねません。
 今後、損害賠償など民事責任も予想されますが、当然、これは区・区教委が負うべきものであり、いや経過の重大性を考えると都教委が負うべきものと判断します。
 以上の理由から承認には反対いたします。
注1 週案(2003年9月11日の東京都教育委員会が市区町村学校長および都立学校長等に出した通達で、教員に週ごとの授業の指導計画の提出を命じ、教育内容への介入や管理を強めるために行われているもの、これを出さない教員は評価されない)

(3)報告第11号 教育長の給与の減給処分の報告と承認

 第10号と同じ内容で行われた教育長の減給処分に対して、以下の質疑と反対意見を述べました。

●教育長の給料減額処分に対する質問

ⅰ、教育委員会が事故の原因や責任を調査中の8月6日に、教育長の減給を専決処分した理由は何か、区長のマスコミ発表で従わざるを得なかった教育長の見解を。

ⅱ、減給を区長と同じ月給の2分の一とした理由は。

ⅲ、調査報告書が出て原因や責任が解明されてから処分すべきではなかったのか。

ⅳ、都立富士高校で全く同様の事件が起こった時期、都教委に在籍していた教育長は、今どのように総括されているのか。

ⅴ、今後2度と繰り返さないため、都教委の責任を問うべきでは。また、日頃の市区町村教育委員会への情報提供のあり方など、都教委への申し入れをすべきではないか。

ⅵ、「屋上は児童が立ち入らない」という、重要な情報が引き継がれていなかったことなど、教育委員会として事故の責任をどのように考えているのか。

ⅶ、報告書では、当該教員が週案の提出や事前の下見をしなかった等、責任があったと書かれている。「刑事責任が問われ捜査中」とのことだが、教育委員会は当該教員に責任があると考えているのか。この専決処分は現場教員を処分するための布石ではないのか。

●教育長は、「都教委には、今後の情報システムの改善を求める。今回の処分は自戒のためであり、教員への処分とは関係がない」と答えました。

●報告第11号の反対意見

 報告第11号は、10号の区長のパフォーマンスに従うものであり、反対します。教育長は今回の事件に全責任を負うとは明言していません。調査報告では、事故の原因が管理責任にあったことは明らかであり、現場の教員には法的にも民事的にも100%責任はありません。当該教員が起訴され有罪になれば、処分され職を失います。現場の教員が教育長を信頼し、自信を持ってこども達に関わることができるよう、一切を教育委員会が引き受けることを要望します。

報告10号、11号の採決結果

 報告第10号は、松尾議員が反対意見を述べ、報告第11号と合わせ、無所属など4会派が反対し、賛成多数で承認となりました。社民・みどりは、奥山議員が区長の専決処分が、議会を開く条件がない時に限られているのに、議会にかける時間がありながら専決したことを批判、区長・教育長の処分は承認しました。

 
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