新城せつこの区政報告(2018年8月 299号)を発行

新城せつこの区政報告(2018年8月299号)を発行しました。

西日本豪雨で甚大な被害!政府は住民のための復旧を急げ 区から見舞金100万円清掃車と職員等派遣

警察庁は7月23日、西日本豪雨による被災地での死者数が224人となり、依然行方不明者は13人と発表。避難者は、消防庁によると7月21日時点で13府県約4400人。厚労省によると、22日時点で岡山、広島、愛媛3県の約1万7千戸が断水しています。
区では岡山県と広島県に各50万円見舞金を届け、区役所等に募金箱を設置、議会でも義援金を集めています。13日から、支援物資と清掃職員5人社会福祉協議会から2名、19日から清掃車1台と職員6名を、被害の甚大な岡山県総社市に派遣、21日からは倉敷市へ罹災証明発行業務の2名を送りました。東日本大震災時の教訓から、自治体間の迅速で効果的な支援が期待できます。

13日清掃職員などの出発式で激励

杉並区は、2011年東日本大震災の際に国に先駆け南相馬市の支援に動きました。この度の西日本豪雨の被災地にも率先して支援に取り組んでいます。13日区役所前で支援物資を運ぶ車両と派遣する職員の出発式が行われ、職員や議会からも激励にかけつけました。区長から「実際に現地で見て何が必要か、区で何ができるかをすぐ知らせて欲しい。共にできる限りの支援をやりましょう」と励しの言葉が送られました。

災害対策おこたり酒宴に興じた安倍内閣

気象庁は7月5日14時の段階で「観測史上を更新する記録的豪雨」を発表、注意を喚起しました。20時には大阪兵庫などで20万人に避難勧告が出されました。その時安倍首相や小野寺防衛相等50人の閣僚たちは衆院宿舎で「赤坂自民亭」なる宴会に興じていたのです。豪雨に対する閣僚会議を行ったのは7日の10時過ぎ、非常災害対策本部が設置され7府県に対する災害救助法が指定されたのは、翌日8日の9時過ぎでした。この段階で死者・行方不明者はすでに120人を超えていました。

災害対策よりカジノ法案通過を優先

その後カジノ法を核とする統合型リゾート実施法案は20日午後の参院本会議で採決され、与党と日本維新の会などの賛成多数で可決成立しました。災害対応に全力を傾けるべき緊急事態に、人命よりも党利を優先し、「働き方改革」関連法とカジノ法案など、国民の納得が得られない法案を数の力で押し通した姿勢は許せません。

河北健診クリニック 肺がんの見落とし がん検診・区民検診体制の徹底した再検証を求めます

7月13日、杉並保健所から「区内医療機関における肺がんの見落としについて」、文書での報告がありました。17日には河北病院で記者会見が行われ報道されました。河北健診クリニックが実施した胸部レントゲン検査で、肺がんの「見落とし」があり、今年6月に40代の女性が亡くなられた事実です。女性は2005年以降このクリニックで10回の検診を受けていました。

国の指針を満たさない読影体制

国の指針では、呼吸器科や放射線科の医師2名および経験を有する医師による読影が義務付けられています。
病院によれば、肺がんが疑われるレントゲン画像がある2014年には内科医と放射線医の2名による読影が行われ、内科医が精密検査を必要とするとの所見を示しながら、その後に読影した専門医によって「異常なし」と結論づけられました。
翌年の肺がん検診は専門医ではない2名の内科医が読影に当たり、前年の所見をそのまま引用、その翌年も同様の体制で行われています。国の指針などを満たさない河北病院の読影のあり方自体が判明しました。

今後の検診体制の見直しを

区は、河北検診クリニックが行った肺がん検診の再読影を要請。2014年9月以降に異常なしと判定された9,424人の画像を確認したところ、44人に精密検査を必要とするD、E判定が出ています。この方たちには精密検査への受診勧奨を行い、33人に連絡が取れました。
この件は、区民検診への信頼をも揺るがす重大事態です。がん検診は早期に発見し健康を支えることが目的です。これ機に区は外部の専門家による検討委員会を設け、検診体制の抜本的再検討をはじめました。
河北病院は今後は専門医の体制をとり、“疑い”があるなど重い判定を優先するとしました。区には医師会とも連携し、今後注視するよう求めていきます。